小さい家なのに?(第3回)
Aさん:“小さい家なのに、坪単価が高い!”
と言っていた友人がいるのですが、
なぜ、高いですか?
倉 田:それはですね、少し考えると分かりますよ。
では、家の延べ床面積が小さいからといって、
キッチンや空調、トイレやお風呂が小さい、
もしくは必要ない家ってありますか?
Aさん:えっ!そんな家ないですよ。
だって、困りますもん。
倉 田:そうですよね。実は、家を建てるとき、
高価なものは、こういった機器類なのですよ。
家の坪単価=建物の坪単価+機器類の坪単価
と表すとすると、例えば、
100万円のユニットバスを50坪で割れば、
坪2万円ですが、25坪で割れば、坪4万円
ですから、逆に坪単価は上がってきますよね。
同じ品物でも、面積により坪単価が変動すると
いうことです。
Aさん:なるほど、納得ですね。単純に減ると考えて
いました。
倉 田:実際、マンションなどで、同じ面積に、3LDK
(家族用)を数戸作る場合と、ワンルーム
(個人用)を十数戸作る場合とでは、ワンルーム
の方が住戸分の機器が必要ですので、
建築費用も坪単価もワンルームのマンションが
高くなります。
それに、延べ床面積が減っても、人件費や手間・
工期は、ほとんど変わりませんので、単純に、
延べ床面積が1割減ったからといって、費用が
一割減るとは限りません。
そのため、建物自体の坪単価も上がることは
あっても、減ることはないですね。
Aさん:分かりました。
では、坪単価だけで、費用の高いor安いは判断
しない方が良いですね。
倉 田:はい、そうです。
坪単価は、費用の一つの目安でしかないのです。
また、増築の場合でも、法律上・機器設備の関係
上、既設の建物を改造したり、機器や配線・配
管のやりかえが必要となると、金額は上ります。
Aさん:分かりました。
増築の場合も注意が必要のようですね。
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